「バイク」というジャンルはマンガ・小説でもよく取り上げられていて、特に漫画は名作が多い、と思っている。だからオススメを探すのも一苦労だけど、今回は『どこまでいけるかな?』を取り上げたいと思う。
『どこまで行けるかな? LET’S GET A MOTERCYCLE LICENSE!』は、漫画家の著者がバイクを取得してツーリングに行くまでのエッセイで、「よーし、これから二輪免許を取るぞ!」という人、とりわけ女性にはすごくオススメ。
私がまだバイクの免許を持っていなかったときに出会った。でも、バイクの免許を取ろうかどうか迷っている人、自信がない人にこそ元気も教訓もくれるような内容だなあと思う。
あらすじ
娘の友達を送り届けたとき、たまたま”自分にも乗れそうな”小さなバイクを見つける。著者は150cmと小柄で、バイクの免許取得を身長の低さから諦めた過去があった。
小柄な自分でも乗れそうなバイクがあることに勇気づけられて女性ライダーを調べるうち、「今度は諦めずに二輪免許を取りたい」という夢が再熱する。
家族からの了承も取れ、漫画の連載上がりで時間が生まれた1ヶ月間、教習所に通うことになる。
ちなみに著者が取得しようとしているのは「中型免許」だ。つまり400ccの中型バイク。150cmの女性でも中型バイクに乗れるんだ!という希望をくれる。
二輪免許をこれから取る人に勇気をくれる
小柄な方ならではのあるあるが満載だった。私はこの方よりも少し身長が高いけど、それでもバイクを見ると「これ足つくの?」と尻込みしてしまう。
初めてのバイクが私と同じ(エストレヤ)という点だけで惹かれた漫画だったけど、それ以外にも共感できるところがたくさんあったな。1日240歩しか動いていないし重いものをほとんど持たない生活。「バイク免許なんて取れるんだろうか?」という不安。
年齢や立ち位置こそ違うものの、「バイクの免許取れるようにがんばるぞ!」と意気込む私の背中を押してくれるような漫画だった。
免許を取得してからはマシンを購入するくだりだけど、その時に旦那さんも便乗してマシンを買ってしまい、「そういうつもりで免許を取ったわけじゃないのに~」と口では言いつつも、全体的に和気あいあいとしている。
そういうやり取りをする姿はほほえましい。けど、夫婦に共通の趣味があるだけでもうらやましいのに、2人ツーリングができるなんて嫉妬すら覚える。
難しいことにチャレンジして乗り越える系のエッセイだけど、感動モノというよりはほんわかした雰囲気で、「明日も頑張ろう」「やればできるんだ!」という勇気をくれる一冊だった。